洗濯乾燥機の便利さは十分わかっていても、「電気代が高そう」と感じて使うのをためらっていませんか。
実際には、機種のタイプや乾燥方式によって1回あたりの電気代は大きく異なります。ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプなら1回あたり18〜41円程度に収まるケースがある一方、縦型ヒーター乾燥タイプでは1回あたり55〜76円前後になる場合があります。
この記事では、洗濯乾燥機の電気代をドラム式・縦型・ヒートポンプ式・ヒーター式と細かくタイプ別に整理し、浴室乾燥機やコインランドリーとも比較します。また、フィルター掃除・省エネモード・自然乾燥の併用など、今日からできる節約テクニックもご紹介します。
洗濯乾燥機の購入を検討している方も、すでに使っている方も、電気代を把握して賢く活用するための参考にしてください。
- ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプは1回あたりの電気代が18〜41円程度で、ヒーター式に比べて大幅に省エネな場合がある
- 縦型洗濯乾燥機はヒーター乾燥のみで1回55〜76円程度、浴室乾燥機や電気衣類乾燥機は1回74〜116円前後と高め
- フィルター掃除・乾燥容量の順守・省エネモードの活用で電気代を抑えられる
- 自然乾燥との併用やまとめ乾燥で、乾燥回数を減らして節電につながる場合がある
洗濯乾燥機の電気代をタイプ別に比較【ドラム式・縦型・ヒートポンプ】
- ドラム式ヒーター乾燥タイプの1回あたりの電気代
- ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプの電気代と省エネ性能
- 縦型洗濯乾燥機の電気代と洗浄力の特徴
- 浴室乾燥機・衣類乾燥機・コインランドリーとの電気代比較
ドラム式ヒーター乾燥タイプの1回あたりの電気代

洗濯乾燥機の電気代を計算するときの基本的な式は「消費電力量(Wh)÷1,000×電気料金単価(円/kWh)」です。電気料金の目安単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/kWhが業界標準として広く使われています。
ドラム式ヒーター乾燥タイプの主要4モデルで調査した消費電力量は1,570〜1,980Whの範囲とされています。これを31円/kWhで計算すると、1回あたりの電気代は約48.7〜61.4円になります。毎日乾燥運転を行った場合、1ヵ月(30日)の電気代は約1,460〜1,841円になる計算です。
具体的なモデルで見ると、たとえば東芝のドラム式ヒーター乾燥モデル「TW-95GM1L」は消費電力量が約1,980Whで、1回あたりの電気代は約53円(27円/kWh換算)との報告があります。機種によって消費電力量に差があるため、カタログ値を事前に確認しておくのがおすすめです。
ヒーター乾燥は電気ヒーターで熱風を作り衣類を乾かす仕組みです。構造がシンプルで本体価格が比較的抑えられる一方、乾燥時に大量の電力を消費する点が電気代に影響します。縦型の洗濯乾燥機もヒーター乾燥が基本で、ドラム式ヒーターとほぼ同等か、やや上回る消費電力量になるケースが多いとされています。
また、ヒーター式は高温の空気で乾かすため衣類の傷みが出やすく、空気が通りにくい仕組みからシワになりやすい点も特徴の一つです。乾燥後の仕上がりや衣類へのやさしさを重視する方にとっては、この点もタイプ選びの判断材料になります。
ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプと比較すると1回あたり10〜30円程度高くなることが多く、毎日使い続けると年間で数千円以上の差につながることがあります。

ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプの電気代と省エネ性能

ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプは、洗濯乾燥機のなかで最も電気代が安いとされているタイプです。ヒーター式の2倍以上電気代に差が出ることもあります。
標準モードでの1回あたりの電気代は、主要モデルを31円/kWhで計算すると約29.3〜41.2円の範囲です。省エネモードを使うと、同じ基準でも約20.8〜21.1円まで下がるケースがあり、ヒーター式の半額以下になる場合もあります。1ヵ月(30日)の電気代は、標準モードで約878.8〜1,237円が目安です。
主要メーカーの具体的な数値(31円/kWh基準)を見ると、PanasonicのNA-LX129ELは標準乾燥で24.8円、省エネ乾燥で19.2円(消費電力量それぞれ800Wh・620Wh)。日立のBD-SX130MLは35.7円(1,150Wh)。東芝のTW-127XP5Lは標準乾燥41.2円(1,330Wh)に対して、乾燥節電モードは20.7円(670Wh)と大幅に下がります。シャープのES-12X1はヒートポンプとヒーターを組み合わせたハイブリッド方式で18.3円(590Wh)と最も低い水準との報告があります。
ヒートポンプ方式は、空気を冷却して除湿しながら熱を再利用して乾燥させる仕組みです。ヒーターのように大量の電力を使わないため、消費電力量が少なくなります。乾燥温度がヒーター式より低く、衣類へのダメージも少ないとされています。
本体価格はヒーター式や縦型より高めになることが多いですが、毎日使用した場合の電気代の差を考えると、長期間使用するほどトータルコストで元が取れる可能性があります。電気代の節約を優先するなら、ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプが有力な選択肢です。

縦型洗濯乾燥機の電気代と洗浄力の特徴

縦型洗濯乾燥機の乾燥方式はヒーター式のみです。ドラム式のようにヒートポンプ方式を搭載したモデルは現時点では存在せず、乾燥コストの面ではヒーター式ドラム式と同等か、やや高くなる傾向があります。
主要モデルの消費電力量は1,800〜2,450Whで、1回あたりの電気代は55.8〜76.0円(31円/kWh基準)とされています。3つのタイプ(ドラム式ヒーター、ドラム式ヒートポンプ、縦型)のなかで最も高い水準になります。毎日乾燥機能を使った場合、1ヵ月の電気代は約1,674〜2,278円になる計算です。
なお、東芝の「AW-10VH1」は消費電力量が約1,910Whで、1回あたりの電気代は約51円(27円/kWh換算)との報告があります。
電気代はかかりますが、縦型洗濯乾燥機には洗浄力の高さという大きなメリットがあります。もみ洗いや強力な水流を活かせる構造のため、泥汚れや食べこぼしなどの頑固な汚れに強いとされています。日常の洗濯で洗浄力を重視する方にとっては、電気代以外の面での評価が高いタイプです。
一方で、ヒーター式乾燥には注意点もあります。高温の熱風で乾かすため衣類へのダメージが多め、また衣類の密集した縦型ドラム内では空気が通りにくくシワになりやすい面もあります。乾燥仕上がりの品質をどこまで重視するかによって、縦型が合う方とドラム式が合う方に分かれます。
本体価格はドラム式と比較して安めの設定が多く、設置スペースが縦長になるため、洗面所や脱衣所の間取りによってはドラム式より収まりやすいケースもあります。
浴室乾燥機・衣類乾燥機・コインランドリーとの電気代比較

洗濯乾燥機以外の乾燥手段として、浴室乾燥機・電気衣類乾燥機・衣類乾燥除湿機・コインランドリーなどがあります。それぞれの電気代をまとめると、乾燥方法の選択に役立ちます。
浴室乾燥機は消費電力が1,200〜1,250W程度のモデルが多く、2〜3時間の乾燥運転で1回あたり74.4〜116.3円(31円/kWh基準)になります。単独の電気衣類乾燥機も1回あたり73.2〜116.7円と同水準で、ドラム式ヒートポンプ乾燥タイプと比べると電気代の差は大きくなります。月額で比較すると、ヒートポンプ式洗濯乾燥機が約1,000円前後なのに対し、浴室乾燥機は約2,000円前後になるとの報告があります。
衣類乾燥除湿機は1回あたり9.9〜22円と最も省エネな部類ですが、乾燥能力は限られるため大量の洗濯物には不向きな面があります。布団乾燥機は消費電力が560W程度のモデルで1時間約15円、1回30〜45円が目安とされています。
コインランドリーは利便性が高い一方で、費用面では割高になりがちです。洗濯から乾燥まで行った場合、1回あたり600〜900円が相場との報告があります。乾燥のみの使用でも200〜300円/30分程度かかります。週2回コインランドリーを利用すると、年間62,400〜93,600円になるとの報告もあります。洗濯乾燥機を自宅に持つことで、長期的なコスト削減になるかどうかを判断する際の参考になります。

洗濯乾燥機の電気代を抑える節約テクニックと省エネ機種の選び方
- フィルター掃除と乾燥容量の順守で消費電力を減らす
- 省エネモードと時間帯別プランで電気代を抑える
- 自然乾燥や外干しを組み合わせた節電の工夫
- 電気代が安い洗濯乾燥機の選び方ガイド
フィルター掃除と乾燥容量の順守で消費電力を減らす

洗濯乾燥機の電気代を抑えるうえで、日々の使い方を見直すことが大切です。なかでも特に効果的なのが「フィルター掃除」と「乾燥容量を守ること」の2点です。
乾燥フィルターにホコリが溜まると、風量が弱くなります。風量が落ちると乾燥効率が下がるため、乾燥時間が延びて電気代が余計にかかってしまいます。メーカーが推奨する頻度でフィルターを掃除することが、電気代の無駄を防ぐ基本的なメンテナンスです。フィルター掃除の頻度は機種によって異なりますが、多くの場合は乾燥運転のたびに確認・清掃することが推奨されています。
次に、洗濯容量と乾燥容量の違いを把握することも重要です。多くの機種では乾燥容量は洗濯容量より少なく設定されています。たとえば洗濯10kgの機種でも、乾燥容量は6kgや7kgであるケースがあります。乾燥容量を超えて洗濯物を詰め込むと乾燥時間が大幅に延び、消費電力量が増えます。容量の70〜80%程度を目安に使うことが最も効率的との報告もあります。
脱水を長めにかける方法も有効です。脱水時間を5分から8分に延ばすと、衣類の水分量が減って乾燥時間を約11%短縮できたとの報告があります。乾燥時間が短くなればそのぶん消費電力量も下がるため、節約につながります。
なお、乾燥終了後にすぐ洗濯物を取り出さないと、ドラムが空回りして電気代が余計にかかるモデルもあります。乾燥終了のタイミングで取り出す習慣をつけると、無駄な電力消費を防げます。
省エネモードと時間帯別プランで電気代を抑える

ヒートポンプ式の洗濯乾燥機には省エネモードが搭載されているモデルが多くあります。省エネモードは、温度や乾燥の進行をセンサーで管理しながら、消費電力を抑えた運転を行う機能です。標準モードと比べて電気代を大幅に削減できる場合があります。
たとえば東芝の「TW-127XM5L」の「乾燥節電」モードは、標準モードと比べてほぼ半分の電気代になるとされています。年間で換算すると7,365.6円の差になる計算です。ただし、乾燥時間は標準モードの89分から、乾燥節電モードでは215分と大幅に長くなる点には注意が必要です。時間に余裕があるときには省エネモードを活用するなど、状況に応じた使い分けが現実的です。
電力会社の時間帯別料金プランを活用する方法もあります。夜間や深夜帯に電気料金が安くなるプランを利用している場合、その時間帯に合わせて乾燥運転をタイマーでセットすると電気代を下げられます。共働き世帯が夜間プランを活用して電気代を約30%削減できたとの報告もあります。
ただし、集合住宅では深夜の運転は振動や騒音が近隣の迷惑になる可能性があるため、住環境に合わせた判断が大切です。戸建てであれば深夜帯の活用はコスト削減の有効な手段になります。
自然乾燥や外干しを組み合わせた節電の工夫

乾燥機の使用頻度や使い方を工夫することも、電気代の節約に直結します。毎回フル乾燥するのではなく、自然乾燥と組み合わせることで電気代を抑えられる場合があります。
洗濯・脱水後に数時間ベランダや室内で自然乾燥させてから、仕上げに乾燥機をかける方法は効果的です。2日に1回の乾燥機使用・8時間自然乾燥後に補助乾燥するという使い方で、毎回乾燥機を使う場合と比べて年間13,380円の差が出るとの報告があります。
まとめ乾燥も節電になります。少量の洗濯物を毎日乾燥機にかけるより、ある程度まとめてから乾燥機を回すほうが回数が減るぶん電気代を抑えられます。定格容量5kgの機種で2kgを毎日乾燥するケースと、4kgを2日に1回乾燥するケースを比べると、まとめ乾燥のほうが年間約1,300円おトクになるとの報告もあります。
晴れた日に外干しを活用することも効果的です。外干しで十分に乾かなくても、ある程度乾かした状態で乾燥機にかければ乾燥時間を短縮できます。外干しするときは洗濯物の間隔をあけて風通しをよくすると、より早く乾くため乾燥機の使用時間も短くなります。雨や花粉・黄砂の時期は室内干し+乾燥機の補助という使い方も節電に役立ちます。
電気代が安い洗濯乾燥機の選び方ガイド

洗濯乾燥機の電気代で最も差が出るのが乾燥方式の選択です。複数のソースで一致している通り、ドラム式ヒートポンプ式が3タイプのなかで最も電気代が安くなります。
Panasonicの公式データによると、ヒートポンプ式(NA-SD10UB)の6年間の電気代は54,400円(省エネ運転では42,100円)であるのに対し、ヒーター式(NA-SD10HB)は134,500円と大きな差があります。本体価格の差を考慮しても、長期間使用するほどヒートポンプ式のトータルコストが有利になる可能性があります。
省エネ性能を示す指標として「省エネ基準達成率」があります。達成率が120%以上のモデルは電気代が低くなる傾向があるとの報告があります。また、10年以上使用した洗濯乾燥機は最新機種と比べて1.3〜1.5倍の電気代がかかる場合があるとも言われています。古い機種を使い続けている場合、買い替えを検討することで長期的な節約につながることがあります。
容量の選び方も電気代に関係します。1人が1日に出す洗濯物の量は約1.5kg以上が目安とされており、4人家族なら6kg以上が適切とされています。頻繁にまとめ洗いをするなら8kg、さらに洗濯回数を減らしたいなら12kgのモデルが向いています。適切な容量を選ぶことで、洗濯・乾燥効率が上がり電気代の無駄を防げます。
センサーで衣類の量や乾燥状態を検知して最適な運転をする機能や、無排気乾燥方式などの省エネ機能に注目して選ぶことも有効です。また、最近は縦型並みにコンパクトなドラム式ヒートポンプ式モデルも登場しており、設置スペースの問題で選択肢に入らなかった方にも検討しやすい状況になっています。
洗濯乾燥機の電気代と節約のポイントまとめ
この記事のまとめです。
- 洗濯乾燥機の乾燥方式はヒーター式とヒートポンプ式の2種類がある
- ドラム式ヒートポンプ式は1回の電気代が18〜41円程度(31円/kWh基準)と最も省エネ
- ドラム式ヒーター式は1回の電気代が約48.7〜61.4円程度(31円/kWh基準)
- 縦型洗濯乾燥機(ヒーター式)は1回の電気代が55.8〜76.0円程度で3タイプ中最も高め
- ヒートポンプ式の省エネモードではさらに電気代が下がる場合がある(1回約19〜21円)
- 浴室乾燥機や電気衣類乾燥機は1回74〜116円程度とかなり高め
- コインランドリーは1回600〜900円(洗濯+乾燥)と割高になりやすい
- 衣類乾燥除湿機は1回9.9〜22円と省エネだが容量に制限がある
- 洗濯容量と乾燥容量は異なるので両方を確認して入れすぎないことが大切
- フィルターをこまめに掃除すると乾燥時間の短縮と電気代節約につながる
- 省エネモードを活用すると電気代を標準比で大幅に抑えられる場合がある
- 時間帯別プランがある場合は安い時間帯に洗濯乾燥を行うと効果的
- 自然乾燥を組み合わせて乾燥機の使用回数を減らすと節電になる
- まとめ乾燥(回数を減らす)でも節約につながる場合がある
- ヒートポンプ式は本体価格が高いが長期使用で電気代の差が大きくなる可能性がある
