冬の電気代はなぜ高い?平均額と節約方法を世帯別に解説

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冬の電気代はなぜ高い?平均額と節約方法を世帯別に解説

冬になると電気代の請求が跳ね上がり、驚いた経験はありませんか。総務省統計局の家計調査によると、一人暮らしの冬(2025年1月〜3月)の電気代は月平均9,295円で、夏(2025年7月〜9月)の6,822円と比べて約36%も高くなっています。

なぜ冬の電気代はここまで高くなるのでしょうか。主な理由は、暖房器具の使用が増えること、照明を使う時間が長くなること、そして屋内外の気温差が夏より大きくなることです。経済産業省の調査では、冬季の家庭における電気使用量の32.7%が暖房に充てられており、これが電気代を押し上げる最大の要因です。

この記事では、冬の電気代の平均額を世帯人数別・地域別に詳しく紹介し、「なぜ冬に電気代が高くなるのか」の仕組みから、今日から使える節約方法まで詳しく紹介しています。また、2026年1月〜3月に実施された国の電気・ガス料金支援策についても紹介します。冬の電気代が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のポイント
  • 冬(1〜3月)の電気代は一人暮らしで月平均9,295円、世帯が大きいほど高くなり6人以上では月21,041円に達する
  • 冬の電気代が高い主因は暖房(家庭の電気使用量の32.7%)・照明・外気温との温度差
  • エアコン設定温度を1℃下げるだけで消費電力を約10%節約できる
  • 2026年1〜2月は国の支援で電気代が低圧4.5円/kWh値引きされた
目次

冬の電気代の平均額は?世帯人数・地域別に確認しよう

  • 世帯人数別の冬の電気代(一人暮らし9,295円〜6人以上21,041円)
  • 地域別の電気代(東北・北陸は月17,000円超、沖縄は7,560円)
  • 冬と夏の電気代比較(一人暮らしで約1.36倍の差)
  • 暖房器具別の電気代目安(エアコン〜オイルヒーターまで)

世帯人数別の冬の電気代平均

世帯人数別の冬の電気代平均

総務省統計局の家計調査(2025年1月〜3月期)によると、世帯人数が増えるにつれて冬の電気代は大きくなります。一人暮らしの冬の電気代は月平均9,295円で、年間(2024年10月〜2025年9月)を通じた月平均7,304円と比べると約1.27倍の高さです。

2人暮らしになると冬の月平均は14,727円(年間平均12,097円)と跳ね上がり、一人暮らしの約1.58倍になります。単身から2人世帯になると電気代が約1.7倍に跳ね上がるとのデータもあり、家電の共有が難しくなることや、暖房・照明を使う時間が重なることが要因と考えられています。

世帯人数ごとの冬の月平均電気代をまとめると、3人家族が17,068円(年間平均13,894円)、4人家族が16,384円(年間平均13,785円)、5人家族が19,245円、6人家族以上が21,041円となっています。6人以上世帯は一人暮らしの約2.3倍です。

2人以上世帯の全世帯平均(2025年1〜3月)は13,445円で、春(4〜6月)の10,344円と比べると約1.3倍になります。4人以上になると1人増えるごとの増加幅は緩やかになる傾向があり、リビングを家族が共有するなど、一定の省エネ効果が働くためと考えられています。

一人暮らしの場合、1〜3月の電気代9,295円に対して4〜6月は6,743円と約1.38倍の差があります。単身世帯は電気使用量が少ない分、暖房費が加わったときの増加割合が大きく出やすい構造になっています。1室を暖めるために必要なエネルギーは、1人住まいでも2人以上でも大きく変わらないため、割合としての跳ね上がりが顕著です。

地域別の冬の電気代(寒冷地と温暖地の差)

地域別の冬の電気代(寒冷地と温暖地の差)

総務省家計調査(2025年1〜3月期)の地域別データを見ると、冬の電気代は住んでいる地域によって大きく異なります。最も高いのは北陸で17,983円、次いで東北の17,827円と続きます。一方、最も安いのは沖縄の7,560円で、北陸の約42%という水準です。

各地域の2025年冬の月平均電気代は、北海道が14,571円、東北が17,827円、関東が12,726円、北陸が17,983円、東海が12,907円、近畿が12,510円、中国が14,763円、四国が13,902円、九州が12,052円、沖縄が7,560円です。

春(4〜6月)と比べた増加率を見ると、東北は1.53倍、北陸は1.39倍と特に高く、冬の暖房需要の大きさが電気代に直結しています。北海道は増加率こそ1.22倍に収まっていますが、月14,571円と全国的に見ると依然として高い水準です。

一方、沖縄では冬(7,560円)と春(7,597円)の電気代がほぼ横ばいです。暖房の必要性が乏しい地域では、冬でも電気代が大きく上がらないことを示しています。

なお、地域差は気温だけでなく、電力会社の料金プランによっても生じます。各地域の電力会社によって原子力発電所の稼働状況などが異なり、電力の供給原価が変わるため、使用量の差がそのまま電気代の差にはならないケースもあります。一人暮らしの地域別データでは、北海道・東北が月8,056円、関東が7,109円、近畿が5,889円、九州・沖縄が6,401円となっています。

冬と夏の電気代の比較

冬と夏の電気代の比較

総務省統計局の家計調査によると、一人暮らしの冬(2025年1〜3月)の電気代は月平均9,295円で、夏(2025年7〜9月)の6,822円に対して約1.36倍の高さです。冬が一年を通じて最も電気代が高い季節となっています。

季節ごとの電気代を比較すると、一人暮らしの場合、春(4〜6月)が5,839円、夏(7〜9月)が6,771円、秋(10〜12月)が5,833円、冬(1〜3月)が7,150円(2024年データ)となっており、冬が突出しています。秋が最も安く、冬は秋の約1.22倍です。

二人以上世帯の月別データ(2024年)では、1〜3月期が13,265円、7〜9月期が11,984円で、冬が夏より約1.1倍高くなっています。2023年のデータでは1〜3月期が17,723円に対して7〜9月期が9,885円と、約1.8倍の大きな差が生じていました。年によって支援策の有無や燃料費調整額の差で格差は変化します。

2021年の月別データ(二人以上世帯)を見ると、1月11,875円、2月12,854円、3月13,197円、7月8,091円という報告があります。最も高い3月と最も安い7月の差は1.6倍超との報告があります。また、冬(1〜2月)に最も電気代が高くなる傾向があり、寒さが厳しい時期は使用時間が増えるためです。

注目すべき例外として、沖縄では夏の方が冬より電気代が高い傾向があります。暖房が不要な一方、夏は冷房フル稼働となるためです。このデータは、暖房がいかに電気代に影響しているかを端的に示しています。

暖房器具別の電気代目安

暖房器具別の電気代目安

暖房器具の選択と使い方は、冬の電気代を大きく左右します。経済産業省の調査では、冬季の家庭における電気の使用割合として、暖房が32.7%、冷蔵庫が14.9%、給湯が12.6%、照明が9.2%という順位になっています。暖房が全体の3分の1を占め、他の用途と比べて圧倒的な割合です。

主要な暖房器具の電気代目安(電力量料金単価31円/kWhを使用)は以下の通りです。エアコン(910W)は1時間28.21円、1カ月(1日8時間・30日)で6,770円。こたつ(600W)は1時間18.6円、1カ月4,464円。ホットカーペット(460W)は1時間14.26円、1カ月3,422円です。

セラミックファンヒーターは弱(600W)が1時間18.6円、強(1,200W)が37.2円と幅があります。オイルヒーター(1,500W)は1時間46.5円、1カ月11,160円と最も電気代がかかります。電気毛布(75W)は1時間約2.3円という試算との報告があります。

6畳用エアコン(440W)では1日8時間使用で108.8円、1カ月3,264円という試算との報告があります。10畳用エアコン(690W)では1日8時間で171.2円、1カ月5,136円という試算との報告もあります。エアコンは部屋全体を効率よく温めるのに向いており、起動時の電力消費は大きいですが、一度適温になった後は比較的少ない電力で維持できるのが特徴です。

こたつは座って過ごす場所で身体を直接温める用途に向いており、ホットカーペットは省電力で足元を温めるのに適しています。部屋の広さや人数に応じて使い分けることで、無駄な消費電力を抑えることが可能です。

冬の電気代が高い理由と今すぐできる節約術

  • 冬の電気代が高い3つの主要因(暖房・照明・気温差)
  • 暖房の使い方を工夫した節約方法
  • 断熱・加湿・照明でできる節約術
  • 2026年1〜3月の国の電気・ガス料金支援策
  • 電気料金プランの見直しによる節約

冬の電気代が高くなる3つの理由

冬の電気代が高くなる3つの理由

冬の電気代が高くなる主な原因は3つあります。第1に暖房機器の使用増加、第2に照明使用時間の増加、第3に屋内外の気温差の拡大です。これらが組み合わさることで、他の季節よりも電力消費量が大きく膨らみます。

まず暖房器具の使用についてです。経済産業省の調査によると、冬季の家庭における電気の使用割合で暖房が32.7%を占めています。これは全体の約3分の1に相当し、給湯(12.6%)や冷蔵庫(14.9%)、照明(9.2%)と比べても圧倒的な割合です。加えて、冬に使用が増える加湿器、浴室乾燥機、布団乾燥機なども電気代を押し上げる要因となります。

次に照明の使用時間についてです。冬は日照時間が短く、冬至頃は16時台から外が暗くなります。夏なら夕方まで自然光で過ごせる日も多いですが、冬は早い時間から照明が必要になります。照明器具1つあたりの消費電力は暖房器具ほど大きくはありませんが、リビング・キッチン・廊下・個室など家中の照明の使用時間が積み重なると、無視できない電力消費となります。

3つ目は屋内外の気温差です。夏に外気温35℃の状況で室内を27℃に冷やす場合、その温度差は8℃です。しかし冬に外気温が7℃の状況で室内を20℃に暖める場合、温度差は13℃になります。エアコンは室内外の気温差が大きいほど消費電力が増えるため、夏より冬の方が電気代が高くなります。

また、冬には給湯負荷の増加も見落とせない要因です。東京都水道局のデータでは、1月の水道水温が10.5℃であるのに対し、8月は28.6℃です。冷たい水をお湯にするためにより多くのエネルギーが必要となり、エコキュートなどを使う家庭では冬の給湯コストが上がります。

暖房の使い方を工夫して節約する方法

暖房の使い方を工夫して節約する方法

暖房に関する節約で最も効果的なのが、エアコンの設定温度の調整です。環境省は冬の暖房時の室温を20℃に設定することを推奨しており、設定温度を1℃下げるだけで消費電力を約10%節約できるとしています。外気温6℃のとき、設定温度を21℃から20℃に下げると、1日9時間の使用で年間約1,650円の節約になるというデータが経済産業省から示されています。

サーキュレーターとの併用も効果的です。暖かい空気は上部に溜まる性質があるため、サーキュレーターを使って空気を循環させると、室内の温度ムラが解消されて体感温度が上がり、設定温度を低くしても快適に過ごせます。

エアコンのつけっぱなし運転は、30分〜1時間以内の外出なら電気代を抑えられる場合があります。エアコンは起動時に最も多くの電力を消費するため、頻繁なオンオフは逆効果です。

暖房器具の使い分けも重要です。広いリビングを家族で使う場合はエアコンが効率的ですが、1人でデスクワークをするときはこたつやホットカーペットといったスポット暖房の方が消費電力を抑えられます。こたつを使う場合は布団の上に上掛けをかけて断熱効果を高めると、設定温度を下げながら暖かさを維持できます。

エアコンのフィルター掃除も見逃せない節約術です。フィルターが目詰まりした状態で使い続けると、年間約990円余計にかかるというデータが経済産業省から示されています。環境省によれば、こまめなフィルター掃除でエアコンの暖房消費電力を6%削減できます。

入浴に関しても、経済産業省のデータでは家族が間隔を空けずに入浴すると冬季に約5.6%の節電効果があります。冬は浴槽の湯温がすぐに下がるため、間隔が空くとお湯の追い焚きにかかるエネルギーが増えます。

断熱・加湿・照明でできる節約術

断熱・加湿・照明でできる節約術

断熱対策は暖房効率を高める根本的な節約術です。窓やドアは家の中で最も熱が逃げやすい場所で、窓用断熱フィルムの貼り付け、雨戸・シャッターを閉める、断熱シートや隙間テープの活用だけでも室内の熱が逃げにくくなります。厚手のカーテンへの交換や断熱ガラスへの取り替えも効果的です。一度部屋を暖めた後に維持するエネルギーが少なくて済むため、長期的に電気代の節約につながります。

加湿は体感温度を上げる効果的な方法です。湿度30%と60%では同じ温度でも体感温度が1〜2℃違うとの報告があります。また湿度が10%上昇すると体感温度が約1℃上がるため、その分だけ暖房の設定温度を低くしても快適に過ごせます。加湿器は暖房器具より消費電力が小さく、乾燥対策にもなり一石二鳥です。冬の乾燥で風邪や肌荒れのリスクも下がるため、健康面でのメリットもあります。

重ね着・保温インナーの活用も有効です。少し肌寒いと感じる程度なら、暖房を強くする前に重ね着で対応することで暖房器具の稼働時間を減らせます。

照明のLED化は年間を通じた節約に貢献します。54Wの白熱電球を7.5WのLEDに交換すると、年間2,000時間の使用で93kWh(約2,883円)の節約になります。7.5WのLED照明を1日1時間短縮するだけでも年間2.74kWh(約85円)の節約です。家中の照明で実践すれば相応の効果が得られます。

なお、WHOの2018年ガイドラインでは室内は最低18℃以上を推奨しており、我慢の節電は健康リスクにつながります。寒さによる血圧上昇や、室内温度差によるヒートショックは命に関わる危険もあるため、適切な室温を保ちながら賢く節約することが重要です。

国の電気・ガス料金支援策(2026年1〜3月)

国の電気・ガス料金支援策(2026年1〜3月)

2026年1〜3月、国が電気・ガス料金の補助を実施しました。今回の支援策は補正予算で総額5,296億円で、2025年11月21日に閣議決定された「強い経済」を実現する総合経済対策の施策の一つです。電力使用量がピークになる冬の3カ月間、物価高で厳しい状況にある生活者を支援するためのものです。

補助額は、1〜2月使用分が電気(低圧、主に一般家庭)4.5円/kWh・高圧2.3円/kWh、都市ガスが18円/m³です。3月使用分は電気(低圧)1.5円/kWh・高圧0.8円/kWh、都市ガスが6円/m³となっています。特に電力使用量がピークになる1月・2月は支援額が手厚く設定されました。

2人以上世帯の1月〜3月の平均使用量(電気:1月529kWh・2月527kWh・3月452kWh、ガス:1月48m³・2月42m³・3月41m³)を前提に計算すると、電気で約5,430円、ガスで約1,866円、合計約7,300円程度の値引きとなる見込みです。

計算の内訳は、電気が(4.5円×529kWh)+(4.5円×527kWh)+(1.5円×452kWh)=5,430円、ガスが(18円×48m³)+(18円×42m³)+(6円×41m³)=1,866円です。

2025年1〜3月にも同様の支援が実施されており(1kWhあたり2.5円、3月は1.3円)、こうした補助制度を知っておくことは家計管理の上で重要です。補助の対象は一般家庭および年間契約量1,000万m³未満の企業などで、特別な申し込み手続きは不要で自動的に電気代から値引かれます。

電気料金プランの見直しで年間節約

電気料金プランの見直しで年間節約

2016年4月の電力自由化により700社以上の新電力が参入し、消費者は電力会社と電気料金プランを自由に選べるようになりました。価格競争が起こり、大手電力会社よりも安い料金プランが多数登場しています。

電気代は「基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で構成されており、プランによって基本料金と電力量料金が異なります。ライフスタイルに合ったプランを選ぶことで電気代を削減できる可能性があります。例えば、夜間割引型プランに加入して洗濯乾燥機や食洗機などを深夜に回す方法が有効です。

省エネタイプのエアコンへの買い替えも長期的な節約につながります。最新の省エネタイプのエアコンは10年前の製品と比べて約14〜15%の省電力との報告があります。環境省の「しんきゅうさん(省エネ製品買替ナビゲーション)」では、家電買い替えによる節約効果を製品ごとに調べることができます。

電力会社を乗り換える際は注意点もあります。解約金の有無・供給エリア・プランの種類を事前に確認することが重要です。また、アンペア数の見直しで基本料金を節約できる場合がありますが、下げすぎると家電の同時使用でブレーカーが落ちるリスクがあります。電気とガスのセット契約で割引になるプランも選択肢の一つです。現在の電気の使い方や生活スタイルを確認した上で、複数のプランを比較してから切り替えを検討するのがおすすめです。

冬の電気代の平均額と節約方法まとめ

この記事のまとめです。

  • 冬(1〜3月)の電気代は一人暮らしで月平均9,295円と、夏(6,822円)より約36%高い
  • 世帯人数が増えるほど電気代は高くなり、6人以上世帯では月21,041円に達する
  • 寒冷地(東北・北陸)は全国でも電気代が高く、月17,000円超となる地域もある
  • 温暖な沖縄は冬と春の電気代がほぼ横ばい(暖房不要のため)
  • 冬の電気代が高い最大の原因は暖房で、家庭の電気使用量の32.7%を占める
  • 照明の使用時間の増加と、屋内外の気温差の大きさも電気代上昇の要因
  • 環境省推奨の暖房設定温度は20℃で、1℃下げるだけで消費電力が約10%削減できる
  • エアコンはフィルターをこまめに掃除することで年間約990円の節約効果がある
  • サーキュレーターを併用して室内の暖気を循環させると設定温度を低くできる
  • 加湿器を使って湿度を上げると体感温度が上がり、暖房の設定温度を抑えられる
  • 断熱フィルムや厚手のカーテンで窓からの熱の逃げを防ぐと暖房効率が向上する
  • 照明をLEDに替えると白熱電球比で年間2,883円(年間2,000時間使用の場合)の節約になる
  • 2026年1〜2月は国の支援で電気(低圧)が4.5円/kWh値引き、2人以上世帯で3カ月約7,300円の恩恵
  • 電力自由化により700社以上の新電力から自分に合ったプランを選べる
  • 我慢の節電は禁物、WHOは室内最低18℃以上を推奨しており、健康を保ちながら賢く節約することが大切
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