浴室乾燥の電気代はいくら?年間コストと節約術も徹底解説

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「浴室乾燥を使うと電気代が一気に上がる気がするけれど、実際いくらかかっているのか分からない」と感じていませんか。

浴室乾燥の電気代は、浴室乾燥機の種類や消費電力、1回あたりの使用時間、世帯人数や洗濯物の量によって大きく変わります。さらに、電気料金単価や料金プラン、再エネ賦課金など電気代の仕組みも影響します。

家電カタログなどで広く使われている「1kWhあたり31円」という目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている新電力料金目安単価です。現在も多くの電気代試算で使われていますが、実際の1kWhあたりの単価は電力会社やプランによって20円台〜40円台/kWh程度まで幅があります。

本記事では、日本の一般家庭向け電気料金を前提に、この31円/kWhという目安単価をベースとしつつ、浴室乾燥の電気代を「1時間・1回・1か月」という単位でわかりやすく試算します。さらに、浴室乾燥機の種類ごとの特徴や、家庭全体の電気代に占める割合、今日からできる具体的な節約術、電気料金プランや時間帯の使い分け、他の乾燥方法との賢い組み合わせ方まで、浴室乾燥の電気代に関する疑問を一通り整理していきます。

この記事のポイント
  • 日本の一般家庭向け電気料金と31円/kWhの目安単価を前提に浴室乾燥の電気代を解説
  • 浴室乾燥機の種類別・1時間/1回/1か月あたりの電気代の目安が分かる
  • 家庭全体の電気代に対して浴室乾燥の電気代がどの程度の割合になるかイメージできる
  • 今日からできる浴室乾燥の節約術や他の乾燥方法との賢い併用法を具体的に紹介
目次

浴室乾燥の電気代はいくらか

  • 浴室乾燥機の種類と特徴
  • 1時間あたりの電気代の目安
  • 1回・1か月あたりの電気代
  • 家庭の電気代に占める割合

浴室乾燥機の種類と特徴

浴室乾燥機の種類と特徴

浴室乾燥の電気代を考える前提として、まず浴室乾燥機の種類と特徴を整理しておきます。家庭用の浴室乾燥機は大きく分けると、電気式とガス温水式(ガス式)の2種類があります。

電気式はさらに、ヒーター式とヒートポンプ式に分かれます。ヒーター式は内部のヒーターで直接熱を生み、ドライヤーのように温風を吹き出して乾かす方式です。一般的な電気式浴室乾燥機の乾燥モードは1.2〜1.25kW程度の消費電力で、100Vタイプだけでなく、200Vタイプの機種もあります。ドコモでんきや大阪ガスの試算では、このクラスの機種を想定して1時間あたり38.75円(1,250W×31円/kWh÷1000)という計算が紹介されています。

ヒートポンプ式は、エアコンやヒートポンプ式洗濯乾燥機と同じ仕組みで、熱を移動させて効率よく暖めるタイプです。消費電力の割に多くの熱を移動できるため、省エネ性が高く、同じ乾燥能力ならヒーター式よりランニングコストを抑えやすいのが特徴です。ただし、本体価格や工事費が高めになりやすく、初期費用がネックになることがあります。

ガス温水式浴室乾燥機は、屋外のガス給湯器で沸かしたお湯の熱を利用して浴室内の空気を温めて乾燥させる仕組みです。タカラスタンダードが自社の浴室暖房乾燥機で示している試算では、乾燥1時間あたりのランニングコストは、電気式200Vで約63円、100Vで約37円、ガス温水式で約54円(電気31円/kWh、ガス129.5円/m3を前提)とされています。数値だけを見ると「ガス式が極端に安い」とまでは言えませんが、乾燥スピードが速いことから、1回あたりのトータルコストではガス式が有利になるケースもあります。

多くの浴室乾燥機は、乾燥だけでなく「換気」「暖房」「涼風」「24時間換気」など複数の機能を1台で担います。冬場のヒートショック対策やカビ予防、夏場の涼風など、電気代以外の価値も大きい設備です。一方で、衣類乾燥目的で長時間使用すると、消費電力量が積み上がり、月々の電気・ガス代に大きく影響するため、「どの機能をどれくらい使うか」を把握することが重要です。

整理すると、浴室乾燥と一口にいっても

・電気式かガス式か

・電気式ならヒーター式かヒートポンプ式か

・電源が100Vか200Vか

といった違いによって、同じ「1時間使う」でも電気代(あるいはガス代)が変わります。この記事では、もっとも普及している電気式ヒータータイプ(約1.2〜1.25kW)を中心に、ガス式も補足しながら説明していきます。

1時間あたりの電気代の目安

1時間あたりの電気代の目安

電気代の基本の計算式は、次の通りです。

電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)

電気式ヒータータイプの浴室乾燥機でよく使われる消費電力1,200〜1,250W、電気料金単価31円/kWhとすると、1時間あたりの浴室乾燥の電気代はおおよそ次のようになります。

・1,200Wの場合:1.2kW×31円=約37.2円/h

・1,250Wの場合:1.25kW×31円=38.75円/h

大阪ガスのコラムやドコモでんきの試算でも、消費電力1,250Wの浴室乾燥機を例に「1時間あたり38.75円」という具体的な計算が示されています。このことから、電気式ヒータータイプの浴室乾燥機では、1時間あたり30円台後半が一般的な目安と言えます。

一方で、電気料金単価31円/kWhはあくまで目安単価です。全国家庭電気製品公正取引協議会のQ&Aでは、家電カタログなどに使う電力料金の目安として、2022年7月に27円から31円/kWhへ改定されたことが示されています。実際の1kWhあたりの単価は、電力会社や契約プラン、燃料費調整額の状況によって変動し、地域によっては20円台後半〜40円台/kWh程度まで差があります。

そのため、ここで紹介する「1時間約37〜39円」という数字はあくまで「目安」であり、実際にかかる金額を知りたい場合は、ご自宅の検針票やWeb明細で「1kWhあたりの単価」や「燃料費調整額」「再エネ賦課金」などを確認のうえ、同じ計算式で求めるのがおすすめです。特に市場連動型や時間帯別料金プランの場合、時間帯によって単価が大きく変わるため、浴室乾燥を使う時間帯も電気代に直結します。

ガス温水式の場合は、「電気代」ではなく「ガス代」が主なランニングコストになります。タカラスタンダードの試算では、ガス温水式の乾燥1時間あたりが約54円とされていますが、これはガス料金単価129.5円/m3を前提にした数値であり、実際の単価はガス会社や地域、契約プランによって上下します。

1回・1か月あたりの電気代

1回・1か月あたりの電気代

1時間あたり30円台後半と聞くと、「思ったほどではない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、衣類をしっかり乾かすには2〜4時間、洗濯物の量や季節(特に冬場)によってはそれ以上かかることも珍しくありません。1回あたり・1か月あたりで見ると、無視できない金額になります。

大阪ガスのコラムでは、消費電力1,250W・目安単価31円/kWhの浴室乾燥機を例に、1時間あたり38.75円、標準的な2kgの洗濯物を2時間少々乾燥させる前提で「1回あたり約80円」と試算しています。

同じ条件で3時間使用すると、ドコモでんきの試算のように

38.75円×3時間=116.25円

となり、「1回あたり約116円」が目安になります。

電力小売事業者のコラムなどでは、電気式浴室乾燥機の1回あたりの電気代相場として100〜150円程度というレンジも示されています。これは、消費電力1,250W前後・電気料金単価31円/kWh・使用時間3〜4時間程度を想定しているケースが多いです。

次に、1か月あたりの電気代を見てみましょう。先ほどの「1時間約38円」を使うと、次のようなイメージになります。

・1日2時間×30日=60時間 → 約2,300円前後

・1日3時間×30日=90時間 → 約3,400円前後

・1日8時間×30日=240時間 → 約9,000円前後

ドコモでんきの具体例でも、「毎日2時間使用で約2,325円/月」「毎日8時間使用で約9,300円/月」と同様の水準が示されています。また、別の電力会社のコラムでは、消費電力1,230W前後の浴室乾燥機を1時間使用すると約38.1円、これを毎日1時間・1か月続けると約1,143円という目安も紹介されています。

設備メーカーのシミュレーションでは、「1日3時間使用でひと月約2,976円」「一人暮らしで3日に1回使用なら月1,000円未満」といったケースも紹介されており、浴室乾燥の電気代は

・1回あたり:おおよそ80〜120円前後(条件により100〜150円程度の幅)

・1か月あたり:使用時間に応じて月1,000〜1万円前後

という広いレンジをとることが分かります。「雨の日だけ」や「週に数回」という使い方なら月数百円〜千円台で収まりますが、「毎日長時間」使うと数千円〜1万円近くまで膨らみ得る、というイメージを持っておくとよいでしょう。

家庭の電気代に占める割合

家庭の電気代に占める割合

では、浴室乾燥の電気代は家庭全体の電気代の中でどれくらいの割合になるのでしょうか。

総務省の家計調査(2024年度)をもとにしたまとめによると、1か月あたりの平均的な電気代は、おおよそ次の通りです。

・単身世帯:約6,756円

・2人世帯:約10,878円

・3人世帯:約12,651円

・4人世帯:約12,805円

世帯人数が増えるほど電気代も増える傾向がありますが、3人世帯と4人世帯では大きな差はなく、家族で照明や空調を共有する分、1人あたりで見た負担はそこまで増えないという特徴もあります。

ここに先ほどの浴室乾燥の例を当てはめてみます。

例えば4人家族で、1か月の電気代が全国平均に近い約12,800円とします。

・毎日3時間使用(約3,400円/月)

→ 12,800円のうち約3,400円なので、およそ4分の1〜3分の1が浴室乾燥由来

・毎日8時間使用(約9,300円/月)

→ 12,800円のうち約9,300円なので、7割前後が浴室乾燥由来

極端な使い方の例ではありますが、「毎日長時間」浴室乾燥をフル活用すると、家庭の電気代の中で非常に大きなウェイトを占めうることが分かります。一方で、一人暮らしや洗濯物の少ない家庭で「雨の日だけ」「週に数回・数時間だけ」という使い方をしている場合は、浴室乾燥の電気代は月数百円〜1,000円程度に収まり、全体の電気代に占める割合もそれほど大きくはありません。

また、近年は電気料金そのものが上昇傾向にあります。目安単価31円/kWhは今も試算に使われていますが、実際の単価は燃料費の高止まりや電力供給状況、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の単価上昇などの影響を受けています。資源エネルギー庁の資料をもとにしたまとめでは、再エネ賦課金は2012年度の0.22円/kWhから、2024年度は3.49円/kWh、2025年度は3.98円/kWhへと上昇しており、400kWh使用する標準家庭では月1,500円前後を再エネ賦課金として支払っている試算も紹介されています。

こうした背景を踏まえると、「浴室乾燥の使い方を見直すこと」は、単に浴室だけの話ではなく、家計全体の電気代を抑えるうえでも優先度の高いテーマと言えます。

浴室乾燥の電気代を抑える方法

  • 浴室乾燥の電気代が高くなる理由
  • 今日からできる浴室乾燥の節約術
  • 電気料金プランと時間帯の使い分け
  • 浴室乾燥以外の乾燥方法との賢い併用

浴室乾燥の電気代が高くなる理由

浴室乾燥の電気代が高くなる理由

浴室乾燥の電気代が「思ったより高い」と感じられる主な理由は、大きく三つに整理できます。

一つ目は、そもそもの消費電力が比較的大きいことです。一般的な電気式浴室乾燥機の乾燥モードは1.2〜1.25kW程度で、これは電子レンジやドライヤーなどと同じか、それ以上の水準です。消費電力が大きい家電ほど、同じ時間使うと電気代も高くなります。

二つ目は、乾燥に「まとまった時間」がかかることです。浴室乾燥機メーカーや電力会社のコラムでは、2kg程度の洗濯物で2〜3時間、気温が低い冬場や厚手の衣類が多い場合には4時間以上かかるケースもあるとされています。「1時間38円」のつもりでいても、実際には2〜4時間動かしているため、1回で80〜120円程度になりやすいわけです。

三つ目は、「知らないうちに使用時間が積み上がっている」ことです。

・洗濯物を乾かすための乾燥運転

・入浴前の暖房で浴室を暖める運転

・カビ対策のための換気運転や24時間換気

といった用途を組み合わせると、1日あたりの運転時間が5〜8時間に達するケースもあります。Q&Aサイトの相談例では、浴室乾燥を毎日7〜9時間程度使っていて、電気代が月1万4,000円前後になっているという声も見られます。浴室乾燥だけの影響とは言い切れないものの、「つけっぱなしに近い状態」が積み重なると、家計へのインパクトはかなり大きくなります。

さらに、電気料金の仕組み自体も浴室乾燥の電気代に影響します。多くの家庭向け電気料金は

・基本料金

・電力量料金(従量料金)

・燃料費調整額

・再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)

などの合計で決まります。西部ガスなどの解説でも、これらの項目がどのように合算されるかが紹介されており、特に燃料費調整額と再エネ賦課金が近年の電気代高騰のポイントになっていることが説明されています。

再エネ賦課金は、2024年度で3.49円/kWh、2025年度は3.98円/kWhと、家計調査が始まった当初と比べて大きく上昇しました。400kWh使う家庭なら、2025年度の再エネ賦課金だけで月1,500円超の負担になります。また、2023〜2025年にかけては政府による電気・ガス料金の負担軽減措置も複数回行われましたが、直近では2025年7〜9月使用分を対象とした支援が終了し、2025年10月使用分以降は補助がない状態になっています。今後は、使用量そのものを見直していく必要性が高まっていると言えるでしょう。

これらを踏まえると、「浴室乾燥は便利だから何となく長時間つけっぱなしにする」のではなく、

・乾燥モードの使用時間を意識的に短くする

・暖房や換気との使い分けを考える

・電気料金単価そのものを下げる工夫をする

といった対策が、ムダな電気代を抑えるカギになります。

今日からできる浴室乾燥の節約術

今日からできる浴室乾燥の節約術

浴室乾燥の電気代を抑えるために、大掛かりな設備投資をしなくても、今日からできる工夫はたくさんあります。省エネ・電気料金比較サイトや設備メーカーの解説で紹介されている代表的な方法を、実践しやすい順に整理します。

1つ目は、「乾燥時間を短くする工夫」です。

・洗濯機の脱水を長めに設定する(高脱水コースを活用する)

・部屋干しで少し乾かしてから浴室乾燥にかける(仕上げ乾燥として使う)

・タオルや厚手の衣類は、重なりやすい部分を広げて干す

といった工夫だけでも、乾燥時間を1時間短縮できれば、1回あたり30〜40円の節約になります。これを週3回、年間で150回ほど行ったとすると、30円×150回=4,500円、40円×150回=6,000円と、数千円単位の効果が期待できます。毎日使う家庭なら、年間1万円前後の節約につながるケースもあります。

2つ目は、「浴室内の湿気を減らしてから乾燥をスタートする」ことです。

・入浴後の残り湯には必ずふたをする

・壁や床の水滴をワイパーやタオルでざっと拭き取る

・数十分ほど換気モードだけを回し、その後に乾燥モードへ切り替える

といった前処理をすることで、浴室内の水分量を減らせます。LIXILなどの設備メーカーの解説でも、このようなひと手間を入れることで乾燥時間を短縮し、電気代を抑えられると紹介されています。

3つ目は、「空気の流れを良くする」ことです。

・洗濯物同士の間隔を広めにあけ、風が通るようにする

・ハンガーを奥行き方向だけでなく左右にもずらして、上下左右に風の通り道を作る

・必要に応じてサーキュレーターや扇風機を併用する

など、風の通り道を意識することで、乾きムラを減らし、トータルの乾燥時間を短くできます。省エネサイトでは、「浴室乾燥とエアコン+扇風機乾燥を組み合わせることで、浴室乾燥フル活用と比べて年間数万円の節約になった」というシミュレーションも紹介されています。

4つ目は、「フィルター掃除とメンテナンス」です。フィルターにホコリがたまると風量が落ち、乾燥時間が長くなります。電力会社や比較サイトの節約記事では、「フィルターをこまめに掃除し、本来の風量を保つことが電気代節約にも直結する」と明記されています。メーカーの取扱説明書では、数か月ごとを目安にフィルター掃除を推奨しているケースが多いため、一度お手元の説明書を確認しておくとよいでしょう。

5つ目は、「浴室乾燥を使う回数そのものを見直す」ことです。

・晴れの日や風のある日は外干しを優先する

・在宅時間が長い日は、部屋干し+エアコン・扇風機で乾かし、浴室乾燥は仕上げだけにする

・花粉やPM2.5が多い季節、梅雨時など「どうしても必要なとき」に重点的に使う

といった運用に変えるだけでも、年間の使用時間は大きく変わります。「浴室乾燥ありき」ではなく、「外干し・部屋干し・洗濯乾燥機・浴室乾燥」をうまく組み合わせ、浴室乾燥の稼働時間を減らすことが、最も確実な節約策です。

最後に、電気代に敏感な家庭ほどやりがちなのが、「不便を我慢し過ぎる」ことです。カビ対策やヒートショック対策を削り過ぎると、健康面でのリスクが高まる可能性もあります。節約を意識しながらも、「健康と快適さを守るためには必要な場面でしっかり使う」というバランス感覚を持つことが大切です。

電気料金プランと時間帯の使い分け

電気料金プランと時間帯の使い分け

浴室乾燥の電気代を抑えるうえで意外と見落とされがちなのが、「電気料金プラン」と「使う時間帯」です。電力会社や比較サイトの解説では、時間帯別料金プランや夜間割引プランの活用が、浴室乾燥を含む電気代節約に有効な手段として繰り返し紹介されています。

時間帯別料金プランでは、昼間の単価を高めに設定する代わりに、夜間の単価を安く設定しているものが多くあります。このようなプランを利用している家庭では、次のような使い方が有効です。

・夜のうちに洗濯を済ませ、主な浴室乾燥運転を夜間の安い時間帯に集中させる

・朝は短時間だけ「仕上げ乾燥」を行う

・週末など、安い時間帯にまとめて洗濯・乾燥を行う

比較サイトのシミュレーションでは、「夜間の安い時間帯に浴室乾燥を集中的に使うことで、年間1万円前後の節約につながる」ケースも紹介されています。ただし、ライフスタイルと時間帯別料金の割安時間帯が合わないと逆効果になる場合もあるため、自分の生活時間との相性が重要です。

時間帯別料金プランを利用していない場合や、夜間に運転音が気になる集合住宅などでは、「気温の高い時間帯に乾燥させて乾燥時間そのものを短くする」という発想もあります。外気温が高い昼間の方が乾きやすく、同じ浴室乾燥でもトータルの運転時間を短縮できる可能性があります。

また、電気料金プランや電力会社の見直しそのものも、浴室乾燥を含めた電気代対策として有効です。

・基本料金が低いプランに変更する

・燃料費調整額や再エネ賦課金を含めた「実質単価」が低い電力会社を選ぶ

・ガスや通信とのセット割、ポイント還元などを含めてトータルのメリットを比較する

といった選択肢があります。複数の比較サイトでは、電力会社を切り替えることで年間1万円以上の削減が見込める事例も紹介されています。

ただし、電気料金プランや新電力への乗り換えは、地域や契約状況によって条件が異なります。必ず各社の公式サイトや約款、最新の料金表を確認したうえで判断し、「浴室乾燥のためだけ」ではなく、エアコン・冷蔵庫・照明など家庭全体の使用パターンをふまえて検討することが重要です。特に市場連動型プランは、電力市場価格の急騰時に料金が高騰するリスクがあるため、メリット・デメリットをよく理解してから選びましょう。

浴室乾燥以外の乾燥方法との賢い併用

浴室乾燥以外の乾燥方法との賢い併用

浴室乾燥の電気代が気になるときは、「浴室乾燥を使うか・使わないか」の二択ではなく、他の乾燥方法と賢く組み合わせる発想が重要です。電力会社や比較サイトでは、浴室乾燥機と洗濯乾燥機、部屋干し+エアコン・扇風機などの電気代比較が行われています。

洗濯乾燥機の乾燥機能については、ヒートポンプ式ドラム洗濯乾燥機が省エネ性能に優れているとされます。ドコモでんきの試算では、ヒートポンプ式ドラム乾燥機の1時間あたりの電気代は約25.7円前後、ヒーター式ドラム乾燥機は約56円、縦型洗濯乾燥機は約54円とされており、浴室乾燥機(1時間約38.75円)と比べると、省エネタイプの洗濯乾燥機の方がランニングコストで有利になり得ることが示されています。

一方で、縦型洗濯乾燥機やヒーター式ドラム洗濯乾燥機は、ヒートポンプ式より消費電力が大きく、浴室乾燥と同程度かそれ以上の電気代になることもあります。そのため、「洗濯乾燥機なら何でも安い」と決めつけず、取扱説明書やメーカーサイトで「消費電力量」や「1回あたりの電気代の目安」を確認することが大切です。

部屋干し+エアコン・扇風機の組み合わせも、十分に有力な選択肢です。省エネサイトのシミュレーションでは、

・在宅時はエアコンの除湿や弱冷房+扇風機で部屋干し

・不在時や雨の日だけ浴室乾燥を併用

といった運用にすることで、浴室乾燥のみをフル稼働する場合と比べて、年間で数万円の節約につながるケースが紹介されています。除湿機を使う場合も同様で、消費電力と使用時間を組み合わせて、どのパターンが自宅のライフスタイルに合うか検討するとよいでしょう。

ガス温水式浴室乾燥機を検討している場合は、ガス料金単価や給湯器の効率も含めて比較する必要があります。タカラスタンダードの試算では、乾燥1時間あたりのランニングコストが電気式200Vとガス温水式で大きくは変わらないものの、ガス温水式は乾燥時間が短く済むケースが多いため、1回あたりのトータルコストではガス温水式が有利になる可能性があるとしています。ガス設備の初期費用やメンテナンス費用も含めて、「初期費用+ランニングコスト」で総合判断するのがポイントです。

また、太陽光発電を導入している家庭では、「昼間の余剰電力を使って浴室乾燥を回す」という選択肢もあります。売電単価よりも電気料金単価の方が高い場合は、自家消費を増やした方がトータルでは得になるケースもあり、昼間に浴室乾燥を使うことが合理的な場合もあります。蓄電池を併用している家庭であれば、「電気料金の高い時間帯は蓄電池から給電しつつ浴室乾燥を使う」といった運用も検討できます。

最終的には、

・洗濯物の量(1日何kgか、何人分か)

・家族構成(単身か、子どもがいるか、共働きか)

・在宅時間帯(夜型か、日中に家にいるか)

・すでに持っている家電(洗濯乾燥機の種類、除湿機の有無など)

・電気・ガス・太陽光発電・蓄電池の契約状況

といった要素を総合的に見て、「どの場面でどの乾燥方法をメインにするか」を決めることが、電気代を抑えつつ快適さを維持するコツです。浴室乾燥は、「ここぞ」というタイミングで上手に使うことで真価を発揮する設備と言えます。

総括:浴室乾燥の電気代を理解してムダなく上手に付き合う

  • 本記事は日本の一般家庭向け電気料金を前提に、浴室乾燥の電気代を1時間・1回・1か月単位で解説したものである
  • 家電カタログなどで使われる1kWhあたり31円という目安単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めたものであり、実際の単価は電力会社や料金プラン、燃料費調整額などによって20円台〜40円台/kWh程度まで幅がある
  • 電気料金は、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金などを合計して決まり、浴室乾燥の電気代もこの仕組みの中で電気料金に反映される
  • 電気式ヒータータイプの浴室乾燥機は、乾燥モードの消費電力がおおむね1.2〜1.25kWと大きく、目安単価31円/kWhで計算すると1時間あたりの電気代は30円台後半が標準的な水準となる
  • 1回の浴室乾燥に必要な時間は2〜4時間程度とされ、1回あたりの電気代は80〜120円前後、条件によっては100〜150円程度になるケースもある
  • 毎日使用すると、使用時間によっては月2,000〜1万円程度まで浴室乾燥の電気代が膨らみ、家庭全体の電気代の中で無視できない割合を占める
  • 家計調査にもとづく平均電気代と比較すると、4人世帯で浴室乾燥を長時間フル活用している家庭では、電気代の3〜7割程度が浴室乾燥由来になるケースもあり得る
  • 浴室乾燥の電気代が高く感じられる主因は、消費電力の大きさ、乾燥に時間がかかること、燃料費調整額や再エネ賦課金の単価上昇など複数の要因が重なっている点にある
  • 乾燥前に浴室の水滴を拭き取る、洗濯機の脱水時間を長めにする、衣類の配置や干し方を工夫するなどにより乾燥時間を1時間短縮できれば、1回あたり30〜40円、使い方によっては年間1万円前後の節約効果が期待できる
  • フィルター掃除など基本的なメンテナンスをこまめに行い、風量低下を防ぐことは乾燥効率を保ち、電気代のムダと本体負荷の両方を減らすうえで重要である
  • 夜間割引プランや時間帯別料金プランを活用し、電気料金の安い時間帯に浴室乾燥の運転を集中させることは、家庭全体の電気代削減に有効である
  • 省エネタイプの洗濯乾燥機や、部屋干し+エアコン・扇風機・除湿機など他の乾燥方法と組み合わせて、浴室乾燥の使用時間そのものを減らす戦略が、最も確実で効果的な節約策となる
  • ガス温水式浴室乾燥機は初期費用が高くなりがちだが、乾燥スピードが速いことやガス料金単価によってはランニングコストで有利になる場合もあり、電気料金とガス料金、給湯器の効率を含めて総合的に比較検討する必要がある
  • 電力会社や料金プランを見直し、実質的な1kWhあたりの単価を下げることは、浴室乾燥に限らずエアコンや冷蔵庫など家庭全体の電気代対策として大きな効果をもたらす
  • 浴室乾燥は、電気代の仕組みと自宅の使用状況を数値で把握し、使う時間帯や頻度をコントロールすれば、快適さと省エネを両立できる設備であり、一度ご家庭の使い方と電気料金明細をチェックして見直す価値が高い

浴室乾燥の電気代を「なんとなく高そう」で終わらせず、「どのくらい使うといくらになるのか」「どう工夫すれば減らせるのか」を数値で把握しておくと、家計管理の安心感が大きく変わります。

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